家族信託を利用する理由

日本は超高齢化社会に突入し、日本人の寿命は年々延びています。しかしそれと同時にまた新たな問題が生まれました。それは年齢と共に意思能力や判断能力が失われて法的行為が出来なくなると言う問題です。残された余生を、心豊かに安心して過ごせることと、残された家族が円満に試算を引き継げるように考えることが必要となります。家族信託は、相続問題や財産管理、資産承継をする上で万能ではありませんが、相続対策の一つのツールとして使い、他の制度と上手に組み合わせて、それぞれの事情に合わせた対策を検討することが必要です。

 

家族信託を利用しない方がよい場合

家族信託の目的は、信頼のおける第三者に自分の財産を託して、財産の管理・処分等を行ってもらう事です。

家族信託を利用するには家族の協力が絶対に必要です。

家族の協力が得られない、すでに兄弟(相続人)が仲が悪い場合は慎重に考えた方が良いでしょう。

家族信託は相続対策の一つの方法です。家族信託よりも他に良い方法があれば、そちらを考えるべきです。

家族信託の概要

「家族信託」の定義

「家族信託」とは、一言でいうと『財産管理の一手法』です。 資産を持つ方が、特定の目的(例えば「自分の老後の生活・介護等に必要な資金の管理及び給付」等)に従って、その保有する不動産・預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その管理・処分を任せる仕組みです。いわば、「家族の家族による家族のための信託(財産管理)」と言えます。 家族・親族に管理を託すので、高額な報酬は発生しません。したがって、資産家のためのものでなく、誰にでも気軽に利用できる仕組みです。 

現在の信託法は、2007年(平成19年)9月30日に施行

「家族信託」の代表的なメリット

1.後見制度に代わる柔軟な財産管理を実現できます。 成年後見制度(法定後見・任意後見)は、負担と制約が多い!毎年の家裁への報告義務の負担。 資産の積極的活用や生前贈与、相続税対策ができない。元気なうちから資産の管理・処分を託すことで、元気なうちは、本人の指示に基づく財産管理を、本人が判断能力を喪失した後は、本人の意向に沿った財産管理をスムーズに実行できます。加えて、積極的な資産運用・組替え(不動産の売却・買換・アパート建設等)も、受託者たる家族の責任と判断で可能となります。

2.法定相続の概念にとらわれない“想い”に即した資産承継を実現できます。 通常の遺言では、2次相続以降の資産承継先の指定不可!2次相続以降の資産承継者の指定が可能!【例】“長子承継”が難しい地主・経営者のケース

3.不動産の共有問題・将来の共有相続への紛争予防に活用できます。 共有不動産は共有者全員が協力しないと処分できない。 将来、兄弟が不動産を共同相続してしまうと同様の問題が生じる。共有者(又は共同相続人)としての権利・財産的価値は、平等を実現しつつ、管理処分権限を共有者の一人に集約させることで、不動産の“塩漬け”を防ぐことができる!

「家族信託」のデメリット

特にありませんが、強いて挙げるなら、税務的なメリットが特段生じないのがデメリットでしょうか。

家族の絆を大切にする家族信託

お客様から、「相続税が安くならないのなら意味がない」などの声がありますが、相続対策とは単に税金だけ下げるとか遺言を書くことだけではありません。それよりももっと大切なことは今までその人がやってきたことや思いを次の世代にどのように伝え、どのように活かしてもらえるかを考えることではないかと考えます。家族信託は検討過程でそれまで家族の間で話すことの出来なかったことや思いをお互いに知ることが出来るのです。